第50回 SUMMERコンサート 藤枝市民会館にて
2025年7月6日(日)、藤枝市民会館にて開催された「藤枝音楽協会主催 第50回SUMMERコンサート」を拝聴してまいりました。
今回は記念すべき第50回目の節目ということで、声楽、ピアノ、ヴァイオリン、お琴など、多彩な演目が並ぶガラコンサート形式で行われ、ジャンルを越えた楽しい音楽会となっていました。
中でも、静岡県ゆかりの若きヴァイオリニスト、村松 京(むらまつ けい)さんの演奏を楽しみに伺いました。彼女は県立清水南高校音楽科で学び、学生音楽コンクールにも入賞。桐朋学園大学で研鑽を積まれ、日本を代表するヴァイオリニスト・和波たかよし先生に師事された実力派です。現在は藤枝市にて音楽教室を主宰し、後進の指導にもあたられています。
この日はクライスラー作曲《レチタティーボとスケルツォ》と、長沢勝俊作曲《萌春(ほうしゅん)》を演奏。どちらも高いテクニックが求められる難曲ですが、村松さんは安定感のある演奏で、爽やかに、かつ繊細に音楽を紡いでおられました。とても心に残る素晴らしい演奏でした。
藤枝市民会館ホールは昭和の雰囲気を残す会場ではありますが、丁寧に手入れされており、夏の最中でも空調がよく効き、快適に鑑賞できました。ピアノはカワイのフルコンサートグランドで、深みのある美しい音色が印象的でした。
村松京さんのような優れた演奏家が静岡で活動されていることは、地域にとって大きな喜びであり、ヴァイオリンの魅力を伝えてくださる貴重な存在だと思います。現在は日本弦楽指導者協会にも所属され、今後の活躍がますます期待されます。